抗核抗体が40倍だと膠原病なのか?
抗核抗体が40倍だと膠原病なのでしょうか。
膠原病の診断は、医師でも容易なものではありません。
症状が多彩でつかみどころがないことが多く、他の類似疾患との鑑別が難しいのです。
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そのため、もしかしたら膠原病かもしれないと思ったら、出来る限り専門に診ている医療機関を受診することが大事になります。
初期症状としては、以下のようなものが挙げられます。
・原因不明の発熱が続く
・身体中の関節があちこち痛んだり、強張ったりする
・皮膚に発疹やあざのようなものができる
・レイノー現象がみられる(寒いところに行くと、指先が真っ白になってその後真っ赤に腫れたようになる)
・原因不明の筋肉痛や筋力の低下がみられる
・知覚障害や精神症状が現れる
このような症状が続いていて治療を受けてもいまひとつ良くならない場合、膠原病を疑ってみることは重要です。
早期に診断がつき早期に治療を開始できれば、臓器の障害を軽いうちにとどめられます。
受診するときは症状をできる限り詳しく医師に説明できるように、メモを持参するとよいでしょう。
医師は症状から疾病の想定をし、必要な検査を行うからです。
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最初に行われるのは一般的な血液検査、尿検査、炎症マーカー、酵素活性などの検査です。
続いて抗核抗体、リウマイド因子、補体、免疫複合体、X線検査など膠原病かどうかの鑑別診断ができるような検査を行ないます。
抗核抗体は、スクリーニング検査としてよく知られているもので重要なものです。
40倍以上で陽性とされています。
しかし、健常者でも40倍以上の値を示す人は5〜30%程度あるといわれており、単に抗核抗体が40倍以上だったというだけでは意味を持ちません。
また膠原病のうち全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、シェーグレン症候群、皮膚筋炎・多発性筋炎、混合性結合組織病は抗核抗体が高値を示します。
一方、多発動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、抗リン脂質抗体症候群、ベーチェット病などでは、抗核抗体は陽性にはなりません。
従って、抗核抗体の検査は高値を示す疾患を診断する場合に有用であることがわかります。
陰性の場合には、これらの疾患以外のものを考えて疾患特異的自己抗体の検査へと進むことになります。
こうして診断は進められるわけですが、それぞれの疾病にはそれぞれの診断基準があり、それを完全に満たさない場合は「膠原病の疑い」という診断になって、定期的に検査を受けて様子をみることになります。
次はこちらの記事です。
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