小児膠原病!子供に現れる症状は深刻になるの?
小児膠原病が子供に現れたら深刻になるのでしょうか。
膠原病とは単独の病気ではなく、免疫の異常が原因で起きる似たような症状が現れる疾病を総称したものです。
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免疫は自分の身体とそれ以外のものとを認識し、自己以外のものを攻撃します。
ウイルスや細菌が侵入したら殺傷しますし、自分の細胞が異常なものに変わったら排除しようとします。
このような免疫システムがあることで元気に生きていけるのですが、まれにその免疫システムが異常をきたし、自分の細胞を異物と認識して攻撃を仕掛けるようになります。
これが自己免疫疾患と呼ばれる一連の病気であり、膠原病はその代表的なものです。
膠原病は、大人だけでなく子供でも発症する病気で、小児膠原病とも呼ばれています。
若年性多発性関節炎、全身性エリテマトーデス、若年性多発性筋炎・皮膚筋炎、混合性結合組織病、シェーングレン症候群、ベーチェット病などがあります。
「若年性」と一部につけられていても大人と同じ病気です。
さらに、一般的には大人よりも症状が重く進行も早い傾向があります。
大人では発症してから診断が確定するまでに1〜2年ほどかかりますが、子供では3ヶ月程度で病名が確定します。
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膠原病の確定診断のためには、大人と同じ検査をします。
膠原病の診断に特徴的なのは抗体検査で、「抗核抗体」「リウマノイド因子」という自分を攻撃する抗体(自己抗体)の有無を調べます。
この検査で陽性反応が出ると、自己免疫疾患であるとわかります。
一般に自己抗体が出る割合は子供の方が大人よりも高く、腎機能が障害されている割合も大きい傾向があります。
膠原病には遺伝は関係ないと言われていますが、子供の発症例の中には一卵性双生児を含む家族間での発症率が有意に高く、遺伝的素因もある程度関わっていると考えられています。
何かひとつの遺伝子が明確に発症の原因というのではなく、ある素因を持った人がある環境にさらされると発病しやすくなると思われます。
小児膠原病の治療に関して大人よりも難しいのは、使える薬の種類も量も限られてくるということがあります。
治療に欠かせない薬には副腎皮質ホルモン(ステロイド)があり、さらに免疫抑制剤もあります。
これらの薬は症状を抑えるためには必要なのですが、その反面、副作用も大きく、成長期の小児にとっては大人以上に考えなければならない点が多いのです。
次はこちらの記事です。
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